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病気の情報:発熱

38度以上発熱のある場合、すぐに受診するのはどんな時か。

嘔吐、呼吸困難(荒い呼吸や、座っていないと眠れないなど)意識がおかしい(名前を呼んでも返事がない、もうろうとしている、受け答えがおかしい、ぴくぴくしているなど)、嘔吐の後不機嫌などがあればすぐに受診してください。夜間だと急病センターに行ってください。

熱以外の目立った症状のない場合

すぐに受診が必要な場合は

  1. 生後3か月未満
  2. 元気がなくぐったりしている
  3. 水分を取るのを嫌がる
  4. 夜眠らずうとうとしている
  5. おしっこが出ない

高熱があっても機嫌がよく、水分も取れていればしばらくは様子を見てもよい。夜間であれば翌日受診でもよい。

いわゆる夏かぜ、特にヘルパンギーナ、手足口病

夏の暑い時期に多いのですが最近では冷暖房完備のためか冬にもみられます。
症状は

  • 突然の高熱とのど痛です。咳や鼻水は出ないことが多い。熱の出始めは割と 元気だが喉が痛く、やや不機嫌なことが多い。
  • 食べない、水分も飲みにくいことが続くと次第に元気がなくなります。

のどの奥に水疱やアフタ(口内炎)ができてのどを痛がります。飲み込みにくくよだれが多くなります。高熱は丸2日くらいで引きますがのどの痛みは残ります。
水分が飲めないと脱水し、輸液が必要になります、症状が強いと入院することもあります。吐き出さない程度に少しずつ水分を飲ませることが重要です。
最初はヘルパンギーナのようでしたが翌日に発疹が出て手足口病だったということもあります。発疹は硬い水疱様で典型的なのは手のひらや足の裏に出ますが、膝、お尻、腕、脚に出ることもあります。症状や対処の仕方はヘルパンギーナと同じです。

川崎病

最初は首のリンパ節が腫れるとか高熱だけだが次第に発疹や、唇が真っ赤になりひび割れたり、目やにの出ない結膜炎などが出る。BCGの痕が赤くなることも多い。
重症感は強い。なるべく早く入院治療して心臓に後遺症が残らないようにする。

溶連菌感染症

溶連菌(A群β溶血性連鎖状球菌)の感染です。

【症状】
扁桃腺炎が多く、発熱と、のどが非常に痛くなるのが特徴です。ふつうは咳や鼻水、下痢などのカゼ症状はありません。
全身に細かい、紅い、少しかゆみのある発疹が出ることがあります。

【合併症】
菌の毒素により急性腎炎を発症することがあります。初期に見つけて(迅速検査ができます)、抗生剤を10日〜2週間服用する必要があります。2週間から1ヵ月後に尿の検査をしておくのが良いでしょう。
ウイルス感染と違い、何度でも起こります。家族の誰かが保菌者でいると、お互いにうつしあいをして何回も発症します。
姉妹、両親などのどが痛いときには受診されたほうがよいでしょう。抗生剤を使うとすぐに症状が取れます。解熱すれば登校しても良いでしょう。
時にはとびひの原因になります。

咽頭アデノウイルス感染症

いわゆる夏カゼの一種で、プール熱(咽頭結膜熱)の原因ウイルスです。
その他扁桃腺炎や咽頭炎だけの場合もあります。そろそろ涼しくなってきて減ってはいるのですが、まだ時々見ることがあります。膿のついている扁桃腺が多く、溶連菌とよく似ていて紛らわしいことがあります。のどの所見が少し違うので見当はつきますが、迅速検査で確定することもできます。

【症状】
急な高熱、39〜40℃が長く5日も続くことがあります。目やにが出ることも多く、のどが痛くてあまり食べないことも多いのですが、水分は飲めて、熱の割には比較的元気で少しでも熱が下がると遊んでいたりすることもあります。解熱した後に咳き込んだり下痢になる子も多いのです。高熱が数日も続き、ウイルス感染のため、抗生剤を使っていないので心配される方が多いのですが、ほとんどは後遺症を残さず治ります。高熱ですので熱性けいれんの既往のある方は予防された方がよいでしょう。

【保育所などの登園】
プール熱の場合は登園証明が必要ですがその他の場合は必要ありません。

突発性発疹

生まれて初めて出した高熱が突発性発疹のことが多い。HHV-6HHV-7の2種類のウイルスの感染です。両方にかかれば2回する子もいます。

【症状】

生後6ヵ月頃より2才頃までに発症します。
解熱した後の発疹が特徴です。熱の出始めはなかなか診断がつかないのですが、熱は高く、39〜40℃を超えることも珍しくありません。高熱の割には比較的元気で哺乳も変わりないことも多いのです。ただ、熱性けいれんを起こす割合が多く要注意です。2,3日高熱が続き解熱し、しばらくして発疹が出ます。中には熱が下がり気味のときから発疹の出る子もあります。
解熱後非常に不機嫌になることも多いのです。熱が高かったほうが機嫌が良かったと訴えるお母さんが多いのですが、これも2,3日で機嫌は良くなります。伝染することはありません。

おたふくかぜ(ムンプス、流行性耳下腺炎)

【症状】
耳下腺(耳たぶの下から前にかけて)顎下腺(あごの下)が腫れます。
痛みも強く、高熱を出すこともありますが、2,3日で下がります。

【合併症】
1. 無菌性髄膜炎:頭痛や嘔吐を伴うと疑いがあります。入院治療が必要です。
2. 難聴:1500人に1人くらいの割合で起こります。起こってしまえば治療の方法はありません。ただ、片方だけでもう一方は正常で両方聞こえなくなることはありません。
3. 副睾丸炎:精子を作るようになった年長児や成人には約1/4くらいに起こります。これも片側のことが多く、不妊になることはそれほど多くないといわれています。
【治療】
対症療法のみで特別な治療法はありません。

【予防】
予防するにはワクチンしかありません。難聴など合併症が重大なのでなるべくワクチンはされた方がよいと思います。

【保育園などの登園】

耳下腺の腫脹がおさまるまでとなっていますが、症状の出る前から感染力があり、隔離による予防はあまり有効ではありません。

インフルエンザ

インフルエンザウイルスによる感染です。A,B,Cの3型がありますが、今のところは、A型のうちソ連型と香港型の2種類とB型が流行を繰り返しています。昨年はB型が大流行しました。咳などで空気中にばらまかれたウイルスをすうことによって感染します。非常に感染しやすいウイルスです。

【潜伏期】
1〜3日

【症状】
突然の高熱、頭痛、筋肉痛(ふしぶしが痛い、体全体が痛いなどうったえます)
強い全身倦怠感(ものすごくしんどい)などが初期症状でしばらくして、鼻水、のど痛、咳、時には腹痛、下痢、嘔吐などが出ることもあります。診断は迅速診断キットを使うことが多くなっています。しかし発症6時間くらいまでは陽性にならないことが多いのです。いったん解熱しても1〜2日後に再び高熱が出ることもあります。

【治療】
小児にも使える薬としてはタミフルがあります。発症後48時間以内に使用すると効果があります。吐き気の強い場合には飲めませんので、吸入用のリレンザが小児にも使えるようになればいいなと思っています。解熱剤はアセトアミノフェン(商品名アンヒバ、アルピニー、カロナール)だけがインフルエンザの際に安全に使用できると考えられています。他の解熱剤は急性脳症との関係が疑われています。

【予防】
一般的には人ごみを避ける、室内があまり乾燥しないようにする、うがい(緑茶が良いそうです)睡眠と栄養などです。

【予防接種】
1才未満はほとんど効果がないとされており、ワクチンはしなくて良いと思います。
13才未満は1〜4週間隔で2回となっていますが、なるべく2回したほうが効果があるようです。

熱性けいれん

わが子がけいれんをしていると、このまま死んでしまうのではないかなどと非常に心配になります。もう二度と見たくないというのが実感でしょう。乳幼児の脳は未熟なため急に高熱となるとけいれんを起こすことがあります。好発年令は1〜2才ですが、6ヶ月から6才くらいまでは熱性けいれんを起こす可能性があります。

ほとんどは生涯に1回だけですが、約1/3のこどもは再発します。年令とともに起こさなくなります。熱性けいれんであればけいれんのために後遺症を残すことはありません。しかし、何度も起こす子は落ち着きがないなどの症状が残ることがあります。2回以上起こすと予防にけいれん予防の座薬を使った方がよいでしょう。

【けいれんが起きたときどうするか】
1. 難しいことですがあまりあわてないでください
2. 首の周りの衣服をゆるくします
3. 顔を横に向けてください(吐いて窒息するのがこわいので)
4. 口の中に物を入れてはいけません。薬なども飲ませてはいけません。吐き気が起こります。
5. 体温を測り、けいれんの様子を見ておいてください
6. けいれんがとまって意識が戻るまではそばにいてください

【救急に病院を受診する必要のあるとき】
1. けいれんが長い。一応20分以上となっていますがとても20分は見ておられ
ません。長いと感じたら受診してください。
2. 同じ日に2回以上けいれんがあった場合
3. けいれんに左右差があったり、一部分だけ強くけいれんする
4. 初回の発作。1才未満は絶対ですが、その他の場合でも初回は念のため受診した方がよいでしょう。
5. 意識の戻りが悪い。けいれんの後麻痺が残っているなど神経症状がある場合
6. もともと何らかの基礎疾患を持っている場合

【けいれん予防の座薬を使う場合】
1. 37.5℃以上あれば
2. 高熱が出れば8時間後にもう一度
3. 高熱でも必ずけいれん予防の座薬を先に使って、30分以上あけて解熱剤を使う。

解熱剤について

使わずにすめば使わない方がよい。
【使う目的】
1. 患児の苦痛を取り除き、食欲減退、不眠などを予防する。
2.高熱による体力の消耗を防ぎ、合併症が起こらないようにする。
【使う薬剤】
アセトアミノフェン(カロナール、アンヒバ、アルピニー)を使う。
【使い方】
頓用とする。なるべく1日2回まで。生後3ヶ月未満、できれば6ヶ月未満は使用しない。

熱のあるときのお風呂について

いろいろな考え方があって、はっきりと決まっていないのですが、発熱時に風呂に入って悪化するという文献はなく、当院では以下のように考えています。
【1才以上の場合】

  1. 機嫌の良いときには入ってよいが、あまり元気のないときには入らない。
  2. 38度前後を目安にする。
  3. 入る前に必ず体温を測る。
  4. なるべくぬるい(39〜40度)お湯に入る。洗髪しても良い。
  5. 湯冷めをしないこと。
  6. 熱性けいれんをしたことのある人は入らない方がよいでしょう。

 

 

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